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2023-01-18

金沢市から長崎県平戸市へ、長距離転院搬送|新幹線を利用しての【呼び寄せ介護】


今回ご相談いただいたのは、長崎県にはお住まいの方より。離れて暮らすご兄弟がご病気となり、生まれ育った故郷で治療をさせてあげたい。こんなご相談でした。

石川県から九州への移送となると、最短は隣県、福井県にある小松空港からの飛行機がベストです。しかし、ローカル線の航空機では、ストレッチャーを乗せる事が出来なかったり、特定の時期のみしかストレッチャー対応されていない場所が多いのです。今回、ご家族さまからは飛行機を使用して速く連れてきてあげたい、こんな思いをお持ちでしたので、我々も早速航空会社との打ち合わせに入りました。すると、今月はストレッチャー対応の便が飛ばないとの事でした。このまま来月まで待つことになれば、本格的な冬入りで石川県は雪が心配されます。

 

そこで、飛行機を待たずに急ぎ搬送できる手段として、下記の方法を選びました。

 

今回の長距離搬送で作成した移送スケジュール

  • 石川県より連携先の民間救急車にて、当社看護師が付き添いしながら陸送約300キロを走行して新大阪駅へ。
  • 新幹線にベッドのまま乗り込み、当社の看護師が付き添って博多駅へ。
  • 博多駅到着前に、当社の民間救急車で駅のホームまでお迎えに上がり、車で約100キロの長崎県平戸市の病院へ。

このような行程で決定しました。トータルの移送時間はなんと約12時間。患者さまはもちろん看護師も、かなり大変な移動となります。

お連れする転院先の病院さまがお受け入れの時間夕方にして下さったので、最初のお迎え時間は6時となりました。そこから入念な申し送りと患者さまの情報を確認します。霧もかける早朝から出発し、新大阪駅へ向けて出発しました。

走行する事、約4時間30分。連携頂いた、【関西メディカル民間救急】さまのスムーズな運行により、患者様の容態共に問題なく新大阪駅へとお連れしました。早着しましたが、この位のスピード感が長距離搬送には欠かせません。駅員さんが来るまで、しばしの待機です。

新幹線の乗り込み・新大阪駅から、博多駅までは看護師が付き添い

ここで乗り込むことにした新幹線は、東京◀️▶️博多間を走る、のぞみ号。

出発定刻に合わせてホームへと向かいます。

新大阪駅では、約2分程度という、寝たきりの方には本当に短い停車時間に、ストレッチャーから多目的室への移乗を行わなければなりません。ここではこの、公共交通機関への業務に長けた連携先である必要があります。連携業者さまの慣れた対応にてあっという間に移乗し、看護師が付き添っての移動です。

今回の移送では、点滴管理が必要な患者さまですので、新幹線による移動中も、もちろん当社の看護師が点滴管理・体位の調整などを行います。

 

博多駅からは約2時間の走行。平戸市の病院へ。

新大阪駅を出発して2時間30分。ようやく博多駅に到着しました。博多駅のホームには、すでにストレッチャーを持参したスタッフが待っています。

停車して、準備を整えて患者様の移乗。ここから最終地点までは民間救急車両にて走行します。あと約2時間。

到着すると、既に飛行機で先に到着したご家族様より歓迎して頂きました。元々は個々が故郷だった皆さん。久しぶりの故郷での再会。「こんなに長い道のりの無事に送り届けてもらって本当にありがとうございます」と、沢山のお礼のお言葉をいただきました。夕暮れの平戸大橋と平戸城が、いつもより晴れやかに見える、そんな移動でした。

 

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